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嫌な予感を払拭すべく、俺はバッティングセンターへ赴いた。嫌な事があれば白球をかっ飛ばすのに限る、と言うのが我が家の家訓だ。
馴染みのバッティングセンターに行くと、これまた馴染みのおっちゃんがにこやかに話し掛けて来た。
「おう、また来たんかい」
「また? 今日は始めてっすよ」
「あぁん? さっきも来て打ってたじゃねぇか」
……何だってんだよ、今日は。
俺はかなり苛立ちながらも「おっちゃんも歳だな」と言ってからバットを持って機械に銀色の硬貨を3枚入れて白球を思い切り叩き抜いた。
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