―失われた過去―

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まだ完全に覚醒しきれてない頭で辺りを見渡して見る。 灯りがほとんど無い―― 数十メートル先に、何本かの街灯を見つけた。 周囲の暗さに目が慣れてきて、景色が徐々に見えてきた―― 向かって右側に水面が―― 多分、沼か湖だと思う。 左側には山―― そして街灯の少ない片側一車線の道が一本伸びている。 さして特徴の無い景色だが問題はソコじゃない。 問題はこの景色に全く見覚えの無い俺自身である。 「一体、どこなんだよ?ここは…」 周囲に誰もいないのに、不安を声に出して戸惑う自分がいた。
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