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しかも傘も持たず
全身ずぶ濡れ姿で
「てかずぶ濡れやないかいっ
……はよ中入りい風邪引くで」
取りあえず部屋に入れて
風呂に入らせたんやけど
なんとゆうか………
呆れてものも言えへん(苦笑)
なぜに傘もささず…
いきなりの訪問…
かなりの疑問やけど
でも別に嫌な訳やなかった
だって玄関で気まずそうに
笑うお前見て、俺がどんだけ
嬉しくてたまらなかったか
伝えてやりたいぐらいやわ!
「せやけど、なんで
あいつ急にきたり…」
あ、でも良く定番なんわ
【近く通りがかったから~】
とかやけど………
そりゃお決まりすぎやな(笑)
「悪かったね、急にっ」
振り向けば、体から湯気を
出しいかにも風呂上がり
的な容姿で本人が仁王立ちしとった
…てか俺のぱじゃま
だぼだぼで、かわええなあ…
・・・てそうじゃのーてっ;
「いやいやいやっ
別に悪いゆうてへんよ?
ただなんでかなーて。」
曖昧な俺の返事に凪沙は
さも納得してへん顔を見せた
凪沙は俺より10も
年が違うて一応
ファンの子やった
だが、俺はこの子を
LIVE中見つけてしもうて…
久々にあんな気持ちなった
の、今でも覚えてる
懐かしい思い出に
完全に浸っていると
また愛しい声がした
「………だって、
会いたかったんだもん」
普段からまるっきり
素直ではない凪沙の
ことばに耳を疑ったが
本当のこと何やって
すぐわかってしもうた
だって凪沙
頬、いや…耳まで
真っ赤にさせて
俯いてるねん
.
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