両親

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その後由利は、浩一と喫茶店に帰った。二人とも口を開かず、無言のまま時間は過ぎていった。 「新二が昼飯作ってる。食ったらまた午後からやるぞ。」 「はい…。」 そう言って二人は店の中に入っていった。調理場の所で新二が昼食を作っていた。 「お、カレーか!?旨そうだな!」 「あぁ、一応ポークカレーだ。」 嬉しそうに新二が説明した。 「由利、すまん。俺はまだお前を好きとは言えない。だけど、お前の事もっと知りたい。一緒に居てくれ。」 「…」 由利には返事が出来なかった。嬉しい、けど新二に無理させている気がした。 「とにかく腹減ったから飯食うぞ!いつまで黙ってるんだよお前ら。」 浩一は耐えきれず沈黙を割った。昼食の時も、浩一が二人に話題を振ってその場は過ごした。午後も二時間は浩一が代わってくれた。 「今のうちに寝とけよ。夜はお前に任せるからな。」 と浩一は言った。 その言葉に甘えながらも、二階に上がっていった。 自分の部屋まで着いて、由利は着替えもせずにベッドに倒れ込んだ。そして知らない内に意識が無くなり、夢の中に入っていった。
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