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暫く歩きスーパーに着いた。
ちょうど夕市がやっていて、特売となっていた。
16:00からの肉の特売。
新二はこれを見て目が変わった。
「これ狙ってくるからそこで待ってて!」
いつもの新二とは違い、真剣そうな顔をしつつも、子どものようだった。
(もう新二ったら…)
近くの椅子に座った。暫く辺りを見渡しているとクラスメートがいた。気付かれないように逃げようとするが声を掛けられた。
「あぁ、由利じゃん!逃げんなって!」
「本当だ!何あの子の格好!マジウケる。」
由利は足が震えて動けなかった。二人組の後ろには男がいた。霧島美佐 神崎由衣 、そして西条晃だった。
「由利、ちょっと来なさいよ!一緒に遊ぼう」
「…」
「スーパーの裏行こう。」
由利は霧島に強引に手を引っ張られた。スーパーの裏まで来た霧島と神崎は先程の態度と一変して、震えている由利に詰め寄った。
「何勝手に学校辞めてんだよ。」
霧島は由利の口を塞ぎに腹に拳を入れた。急に激痛が走り声を出そうとする。が、口を塞がれて声は響かない。さらに神崎が鞄で頭を殴る。痛みで頭を押さえると、神崎が腹を蹴り飛ばす。
「んン…!」
腹を抱えて倒れ込み、息を荒くする。後ろで西条が笑っている。霧島が弱った由利の手足を縛り、ハンカチを噛ませた。由利は完全に身動きが出来なくなり、助けを求める事さえ不可能になった。
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