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「…」
新二は口を開けたままだ。
由利も混乱していて、オドオドしていた。
「だから!働けってんだよ!俺の睡眠時間を作れ!」
「…あぁ、…それならいいかもね、うん、そうしよう!部屋空いてるし、ここで暮らしなよ!」
「は、はい…。え…、っていいんですか!?」
「俺らより働けよ!」
新二の兄貴らしき人はぶっきらぼうに言い放った。
「てかお前の名前はなんだよ!」
何事にも不良のような口調をする男に由利は答えた。
「市橋由利…です…」
「由利か…、俺は佐藤浩一だ。こいつの兄貴だ。よろしくな」
先程までのキレた顔から突然、笑顔で言ってきた。よくわからないが悪い人ではないようだ。
「まぁ、こんなところで話してても仕方ねぇ。下で朝飯食いながら話そう。」という浩一の言葉で由利を含めた三人は階段を降りた。
下は昨日の喫茶店だった。朝日が入り口の方から射していた
「おい由利、何か作れ。」
「兄貴っ、由利は奴隷じゃないって…。でも、由利の手料理は食べてみたいな。」
「あの…着替えていいですか?」
「二階の部屋のタンスにウェイトレス用の服があるから」
「分かりました。」
と言って再び二階に上がった
着替え後一階に降りた由利は冷蔵庫を開け、中身を確認した。そして十数分で料理を作り上げた。
由利の十八番のスクランブルエッグ、トースト、ベーコンにレタスを盛り付け、コーヒーを沸かした。
「すげーな由利。」
「今日からお前朝飯作れ。」
「はい、ありがとうございます。」
三人はいろいろな話をしながら朝食を食べた。。
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