帰り道、妖精三人組

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「な、広樹…。夢、かこれ?夢だよな!」 「はは、かもな、遵。だが、今美智のほっぺた抓ってみたけど、痛いらしいから夢じゃねーらしい」 「いはい!いはい!はなふぇ!」 「「…なんじゃお前らぁあ…!!?」」 広樹と遵は声を揃えて、叫び声をあげた。その声は静かな街中に響いていった。 「だから妖精だっていってるでしょ!」 一人の妖精らしき手のひらサイズの小さな男の子が、ふよふよと飛んできて怒る。 「ひぃ!んなもん信じられるか悪霊野郎ども!」 「もう、疑り深いんだから!あ、自己紹介するよ!僕はリア、よろしくね」 「…よろしくしたくねぇ」 遵は顔面蒼白で呟く。 「で、こっちの長身はシュン、で本の上に座ってるのがタカノハナミヤ」 「なんか一人名前長いね」 「ん?オレ様のことか?じゃあタカ様と呼んでもいいぜ」 「くそ生意気だな…!殴らせろ」 「お前こそ見た目とのギャップが激しいな。童顔人間」 「んな…っ」 「あはは、言われてる言われてる」 「……っ、~っ!」 「で、妖精さんとやらが何で本から出てくる。そもそも何故オレ達に自己紹介をするんだ。これから関わる羽目にでもなるのか?」 眼鏡をくいっ、とあげ、如何にも天才のような身振りである。 「出た!美智の質問攻め」「…ガリ勉野郎が」 「ふふ、ではこのリアがお答えしまーす☆」
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