お見舞い

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大きな門に豪邸が目の前にあった。 「もしかして――」 「そう、ここだよ」 「でかっ!」 「めちゃ、金持ちやん! なにこの半端ない無駄に広い屋敷は!」 沙織は苦笑いしてチャイムを鳴らした。 「はい、どちら様でしょうか?」 「七瀬です。 学校のプリントを届けに来ました」 「入ってください」 自動で門が開き、沙織は入る。 「どうしたの?」 「あっ、いや…」 「‥‥何でもないよ」 「…うん」 3人は圧倒されてた。 「これ、プリントです。 明日までに提出なんで」 「ありがとうございます。竜弥様に届けますね」 「竜弥様っ!?」 「黒須、煩いι」 「ご、ごめん」 「それよりも風邪って、具合はどうなんですか?」 「大丈夫ですよ」 「会えますか?」 「ちょっと待っててください」 「はい」 女性は奥の部屋に向かった。 「竜弥様?」 『――なに?』 「入ってもよろしいでしょうか?」 『いいよ』 「失礼します。 七瀬さんと友達が来ていますが…」 『‥‥上げていいよ』 「分かりました」 女性は部屋を出て沙織達を呼びに行った。 (沙織は分かるけど、友達って誰だ? 沙織の友達かな) 読んでいた厚い本を本棚に竜弥は戻した。 見られないように本棚には布で隠した。 「竜弥様、失礼します。 では、ごゆっくり。 今お茶を持って来ます」 「あっ、ありがとうございます」 「すみません」 沙織と玲奈が返事したのに対して2人は部屋を見渡していた。
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