928人が本棚に入れています
本棚に追加
大きな門に豪邸が目の前にあった。
「もしかして――」
「そう、ここだよ」
「でかっ!」
「めちゃ、金持ちやん!
なにこの半端ない無駄に広い屋敷は!」
沙織は苦笑いしてチャイムを鳴らした。
「はい、どちら様でしょうか?」
「七瀬です。
学校のプリントを届けに来ました」
「入ってください」
自動で門が開き、沙織は入る。
「どうしたの?」
「あっ、いや…」
「‥‥何でもないよ」
「…うん」
3人は圧倒されてた。
「これ、プリントです。
明日までに提出なんで」
「ありがとうございます。竜弥様に届けますね」
「竜弥様っ!?」
「黒須、煩いι」
「ご、ごめん」
「それよりも風邪って、具合はどうなんですか?」
「大丈夫ですよ」
「会えますか?」
「ちょっと待っててください」
「はい」
女性は奥の部屋に向かった。
「竜弥様?」
『――なに?』
「入ってもよろしいでしょうか?」
『いいよ』
「失礼します。
七瀬さんと友達が来ていますが…」
『‥‥上げていいよ』
「分かりました」
女性は部屋を出て沙織達を呼びに行った。
(沙織は分かるけど、友達って誰だ?
沙織の友達かな)
読んでいた厚い本を本棚に竜弥は戻した。
見られないように本棚には布で隠した。
「竜弥様、失礼します。
では、ごゆっくり。
今お茶を持って来ます」
「あっ、ありがとうございます」
「すみません」
沙織と玲奈が返事したのに対して2人は部屋を見渡していた。
最初のコメントを投稿しよう!