PROLOGUE

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まぁ、全く怖くないといえば嘘になる。 幾分は生物として生き延びたい、という本能が働くのであろう。 だが、俺はそんな臆病な本能には振り回されない。 振り回されてはいけない。 俺は誓ったんだ… 戦って、勝って、生き延びると。 どうせ逃げた所で、その先はどうするのか… そもそもこのご時世、あらゆる街や港、城でさえ、その戦渦から逃れることは出来ない。 世界が混沌に呑み込まれているのだ。 たった一つの『石ころ』を巡って… とにかく、逃げたところでどうしようもない。 この地を踏みしめた時点で既に俺には選択肢などないのだ。 「さぁ…行こうかな…」 歩き出すその脚には、黄金色に輝く具足が穿かれている。 そして俺は叫ぶ。 「さぁ…出陣だっ!!」
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