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「おいおい…これはマジでヤバいんじゃ…」
遠くでパチパチと紅い炎を上げて燃えている。
…え、どうすればいいんだろ…
俺の中に棲んでいる好奇心と恐怖心が、ものすごい葛藤を繰り広げている。
好奇心「おいおい、なんかテンション上がるぞこれは!はやく見に行こうぜ!!」
恐怖心「いや、待て。これはトラブル臭がハンパないぞ。知らぬが仏、さわらぬ神に祟りなし、だ。引き返そう」
好奇心「何を言ってるんだ。こんな爆笑な話はないじゃないか。さぁ、見に行こう!」
恐怖心「騙されるな!平和な日常が一番だ、な?」
ク、クソ…どうする、俺…どうするよ。
数秒の後、
「…すまないな、俺の中の恐怖心。俺は、好奇心を選ぶ!!」
恐怖心「えっ、俺を見捨て――」
「うるさーいっ!!」
俺は、俺の中の恐怖心に断腸の思いで別れを告げ、その現場へ駆け出す。
思ったほど遠くなく、そこまでにはほんの数十秒ほどで着いた。
「なんだコレは…」
大規模なクレーターがそこには形成され、その中心になにか球状の、得体の知れないものが埋まっていた。これはどこかで見たことが…
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