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冒頭からなにやら顔色の悪いイケメン那波要が対照的な顔の持ち主でありながらもこの物語の主人公という大役をはっている風見大樹に話しかけた。
「なにを?」
タイマートを変えた英雄と呼ばれた大樹であるが今は時音の家で昼食を食べながらいつものブサフェイスをさらにブサいくにしたボケッとした顔で要の方を見る。
ちなみに今日ついに一般界に帰還するのだ。
不如帰一家も一緒に行く。
どうやら神谷学園都市でアパートを借りそこで生活するらしい。
「今日の日付……」
「12月1日だろ」
「ああ……」
「それが?」
「お前……今日終業式だぜ」
「……」
大樹が固まった。
周りの女の子グループもそうだった。
すっかり忘れていた。
「勉強……やばくね?」
二学期の途中から大樹達は全く学校へ出席していない。
つまり授業は大いに遅れをとり期末テストだって受けてない状況なのだ。
これはまずい……。
「ま、まあなんとかなる……よな?」
「あ、ああ」
要が歯切れの悪い返事を返す。
正直まずい……。
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