2章:遭遇

2/3
前へ
/436ページ
次へ
日は大分傾いて真っ赤な世界が平野一面を覆い尽くしていた。 村を出て丸一日、歩きに歩いたジャンは疲れもあり、ここで野宿を決め込む事にした。 「だいぶ歩いたな…」 ジャンはリュックをおろして座りこんだ。 手頃な枝を集めて火を起こす。 パチパチと鳴る音を聞きながら、地図を開く。 どうやらあと半日も歩けば街に着くようだ。 大体の検討を付け、ジャンは地図をリュックに戻した。 その時 ガサッガサッ 薄暗い草むらに動く影がひとつ。赤く染まる草原にただひとつ青い色が映る。それはランポスであった。
/436ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加