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日は大分傾いて真っ赤な世界が平野一面を覆い尽くしていた。
村を出て丸一日、歩きに歩いたジャンは疲れもあり、ここで野宿を決め込む事にした。
「だいぶ歩いたな…」
ジャンはリュックをおろして座りこんだ。
手頃な枝を集めて火を起こす。
パチパチと鳴る音を聞きながら、地図を開く。
どうやらあと半日も歩けば街に着くようだ。
大体の検討を付け、ジャンは地図をリュックに戻した。
その時
ガサッガサッ
薄暗い草むらに動く影がひとつ。赤く染まる草原にただひとつ青い色が映る。それはランポスであった。
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