暴れる子供は、御仕置きが必要ですね

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要は少々照れているのか、微妙な笑みを浮かべる。 「倒したのは下級の魔物と悪魔。 張り合いがありませんでした……」 「そりゃあ、総帥相手なら仕方がありませんって。 それに、下級の討伐はもともと班員の仕事ですし」 「でも、いい気晴らしになりました。 此処に詰まっていると、体が鈍ってしまいそうで……」 帝は微笑すると、真面目にパソコンに向かっている青羅に視線を向ける。 「青羅、少し休憩してはどうです?」 「いいえ、御心配には及びません。 目ぼしい生徒のリストを作らなくてはなりませんし」 「青羅、そんな真面目すぎると男出来ないぞ」 「煩いわよ、桐生!!」 ペン立てからボールペンを掴み、桐生目掛けて投げる青羅。 桐生は指で挟んで止めると、口角を吊り上げて笑った。 「そういえば、相変わらず総帥は女生徒に人気ですね。 ああいうのには、総帥も弱いみたいで」 「だって、断っても毎日来るんです。 だから今日だって魔物討伐を長引かせたかったんですけど、すぐに終わってしまいましたし……」 帝はソファに寄り掛かり、悩ましげに嘆息を漏らす。 廊下を通る度に女生徒……いや、女性の教師まで話しかけて来て、くどいほど食事に誘われる。 「もう、何とかして下さい」 「なんなら、俺が全員潰しましょか?」 桐生は何やら釘の刺さったバットを取りだす。 どんな必要性があって持ち歩いているのだろう。 「いえ、それは結構です。冗談ではすまなさそうなので」 「遠慮しないで下さい総帥。女共は俺が綺麗に除去しておきます」 「いえ、もう本当に結構ですから」 .
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