女性には優しく、ね?

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要が小さく首を傾げると、桐生は急いで首を横に振る。 「大丈夫です!! どこも怪我してませんから!!」 「……本当……?」 要は納得しかねていたが、桐生の必死の説得により、ようやく納得する。 「……あ、そうだ。ねえ帝、僕、なんかお手紙もらった。 帝、学校からお手紙貰ったら見せなさいって言ってたから、はい……」 「お手紙?」 要が差しだす折りたたまれた紙をそっと開き、それを帝、青羅、桐生の三人で覗きこむ。 「今日の放課後、体育館裏まで来い。 ――――これ、どうしたんですか?」 「……さっき保健室に帰る途中、男の子から渡された……」 「成程……」 帝は手紙を丁寧に折りたたむと、それを青羅に渡す。 そして、桐生に視線を向けた。 「黒菱君」 「たぶん、野外戦闘で要さんを追いかけた奴等の仕業ですね。 俺が行って、しめてきます」 「いいえ、貴方は要の傍に居て下さい」 「総帥!?」 桐生が驚いて声を挙げるのを無視して、帝は要の頭を優しく撫でる。 「要、貴方は保健室で黒菱君と青羅と一緒に待っていて下さい。 帰ったら、何か美味しいものでも食べましょうね」 「……帝、なにか企んでる……?」 要にしては、鋭い視線を投げかけてくる。 帝は高らかに笑うと、瞳を細くして微笑んだ。 「――――今日は本当に、御仕置きしなくてはいけない人が多いですねえ、まったく」 .
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