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どれくらい意識を失っていたのだろう…
私はまだ周囲が真っ白な世界に一人佇んでいた。
さっきの誰かに殴られたような感じは一体なんだったんだろう…
私は後頭部を何気なく触ってみた…
雨に降られたせいだろうか、髪の毛はぐっしょり濡れていた…
いや、濡れているのではない…
それは私自身の血液だった…
急にパッと周りが明るくなったと思ったら私は何故か空の上にいた…
誰かの声がする…
『可哀相にねぇ…まだ若いのに…通り魔に頭殴られて山に埋められてたのを発見されたらしいよ…』
ん?
見ればお兄ちゃんのお葬式のようだった。
父親は仲が悪く兄を勘当しただけあって参列していなかった。
あれ?お母さん?
よく見ると私のお母さんがいた。
お母さんだって離れて暮らしていたからとはいえ、式には来てくれたんだね…
きづくと私は下に降りていて式の会場の入口に立っていた。
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