2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
ある日、雪が降った 僕は冬が好きだ 寒いのが好きだ 雪が大好きだ 目の前に降る、この小さな小さな白い結晶は、 なんて美しいんだろう そして後ろをふと見ると そこにはまた雪がある 僕に踏まれた汚れた雪が みんなに踏まれた汚れた雪が そしてそれを覆う新たな雪が てのひらを上にすると、一粒の雪が落ちる 冷たい とけた 僕は少しだけ笑う この冷たさも、汚い所を隠してくれる優しさも そしてその汚れと一緒にとけるはかなさも愚かしさも 僕に誰かさんを思い出させて 僕はまたてのひらを開く カケラをとかす為に そして、 君が寒くないように 僕はゆっくりと手を握った
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!