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「ふぅ~。…よしっ!行くかぁ!」
制服に着替えたボクは、寮を出る。刀を腰にしっかりと掛けている…ハズはない。
まぁ、危ないしね。
でも大丈夫なんだ。刀ならぁ~…。魔法空間からいつでも取り出せるからね。
何?魔法使いらしい?
それほどでもないよこれくらいぃぃ~☆
…本当大したことないんだよね。この学園の生徒なら誰でもできるし…
基本中の基本らしいからね…。
「はぁ……」
思わずため息がでる。本当に僕なんかに魔法の才能があるんだろうか。
だって、この前の魔法試験で…
?「最下位だったもんなぁ~。ネコは~」
…この声は…よく聞いている声だなぁ。
「ネコって呼ばないでよー!ミオだっていつも言ってるだろう!?それに何で思ってたことがバレてんのさぁ!?」
?「ミャオ?だからネコだろ?そのネコミミとか」
ニシシ♪っとボクを見て笑っておちょくってくるのは、ボクのルームメイトで旧友の…
「御神 涼(みかみ りょう)だぜぇ~。よろしく、ふぅ~☆気軽に涼ちゃんって呼んでくれ☆」
…何で紹介しようとしてたのが涼にバレてるんだろう…。
ちなみにボクがネコと呼ばれる理由は、ボクの髪型がネコの耳を再現するかのような形になっているからだ。
どれだけ濡らしても、洗っても、渇いたら元に戻っちゃうんだよなぁ。
以前髪を短くしたことがあるけど、その時は皆に凄く笑われたから。…あれから髪を短くするっていう手もなくなったんだよね…
「どうしたんだよミオ暗い顔して?またどうせあれだろ?
ボクは魔法使いになれるんだろうか!ボクには才能がないし顔は童顔だし、背は低いし、どうしたらいいんだぁ~……とか悩んでたんだろ?」
「長いよっ!それに全部ボクが気にしてることじゃないかぁ!今は魔法のことしか考えてなかったよぉ!!」
髪型のことも悩んでたけど、言ったらまたからかわれるからなぁ。
言うのは控えよう。
「それに、涼こそ魔法下手くそじゃないかぁ!」
涼も魔法が苦手だ。『俺は不器用なんだよ』
っと、いつも言い訳している。
毎度、人のこと言えないよね…。
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