神への懺悔

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暗い路地裏… 今日も悪魔と人間が契約を行う。 何を求め、何を代価にするのか? 契約したなら悪魔も実行する律儀な性格。 ただ、契約を果たすまでは契約者の命は奪わない… しかし、契約終了後。契約した者は命を悪魔の手により奪われてしまう。 それが、彼等と契りを交したルールなのだ。今日も悪魔と契約を交したた迷える子羊が神に懺悔をしに教会へ来ていた。 「神よ、どうか愚かな私をお許し下さい。」 何でも神頼みをすればどんな罪さえ許されるのなら楽な話しだが、彼等は罪を犯し、その罪に気付き悔い改めたいが為に神に頼るのだ 「罪を犯し、貴方に謝罪の気持ちと後悔がある限り神は貴方を許されますよ。」 「ああ、神よ。感謝します。」 牧師の愛ある優しい言葉に男は感動し、拝んだ。 牧師は、教会に訪れる信者から容姿の美しさと寛大な心と純粋さから天使様と呼ばれていた。 「私は、神ではありませんよ💧牧師のラウルです」 「すみません。優しい言葉をかけられて我を忘れていました。」 「はぁ💧しかし、貴方が感動したのなら心が洗練されたという事ですよ😃」 どんな悪い人間にも改心の余地はあると信じているのがお人好しなこの牧師の良い所。 「懺悔をしてスッキリしました。これで、悪魔に殺されても悔いは残りませんよ?」 その言葉を聞き牧師は胸が痛くなった。 彼は悪魔払いも生業としてしてるのだが、本人が罪の意識でそう望むなら助けられないと思ったからだ。 「命は1つしかありませんよ?大事にして下さい。」 「覚悟は決まってます。牧師様に最後に会えて良かった…」 そう言うと男は、笑顔で教会から去って行った。契約を完了した悪魔が契約者の代価として命を奪うのは当たり前の事だった。 今日も、街で男の残酷な死体が発見される。
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