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わざと聞いてるんだろ、泉君?わかってるのに聞くな!と言いたいが抑えて…。
うん!私って偉い。
「泉君とも、嬉しいよ。分からない事あったら聞けるし。ついでに、田島君も。」
すこし、むくれている田島にも振っておいた。
田島「ついでは、余計!真心のバカァ!」
「真心って…。」
田島「なんで驚くんだ?下の名前、真心だろ?」
泉「そういう問題じゃねぇよ!でも、今更、倉山さんってのもなぁ。俺も、真心って呼んでいい?」
三橋「オレ、も…///」
真心って…そんなに、親密じゃないのに…なんか、なんか、気恥ずかしい。なんだコイツら!下の名前で呼ぶの流行ってんのか!?
コイツら呼び出したら、昨日の野球の人達は、ぜってぇ、十中八九「真心」だぞ!いいのか?許していいのか?
戸惑いを隠せない私に、三橋が最後の一発をぶつける。
三橋「ダ、メ?」
う、上目遣い…。この空気…に、苦手だ。ダメだ…死ぬ。真心は、世界樹の葉を使った!
だから、ドラ●●か!
「うん…いいよ…///」
久しぶりに照れてしまった。素顔が出てしまった今まで作った皮が…。どうせ、コイツらも皮かぶって近づいてるんだ。ここ、二・三ヶ月は、要注意だ。
田島「おし!じゃぁ、真心!これからよろしくな!」
って、手を握って来やがった!でも、手を握るってそんなに、悪くないかも。心が軽くなった気がする。
その後、放課後まで、のほほん気味の私は、担任にクラブ入るように言われた。で、今、野球部の前にいる。なんでかって?西浦が、私の活躍を聞いて、野球部に行かせたからだ。今は主将を待っている。みんな、男だぞ!?いいのか!?
あぁ―も――――!どうにでもなれぇ―――――!
―ガチャ―
扉が開く。昔の癖で私は、勢いよく立って、さけんだ。
「ちわ!!」
そこには、昨日の野球の主将みたいな感じが匂っていた花井様様が、いた。
もしかして、昨日の子達…野球部なんじゃないの―!?頭が、割れるゥ―!
花井「…昨日の。女だって言うから、見に来たんだけど、真心だったら、入部歓迎だ!よろしくな。」
コイツも真心だ!田島めぇ!
「よろしくお願いしますッ!」
花井「うん。じゃぁ、面通しだけ、しに行こうか。昨日の人は皆、野球部だからすぐに打ち解けるよ。」
やっぱり、私は、どこまで運がないんだよ――――!
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