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田島「うんうん。君!見たところ野球経験者そうだし!ゲンミツに!」
三橋「はい、って…くれる…?」
この状況を作り出すためにわざとしてんだろ、三橋。だいたい、そこで甘い顔なんかしたら、空気を読んでないみたいでへんじゃないか!ってか…ことわれないよなぁ…。
三橋に負けた…。皮作りのスペシャリストに負けた。
「うん…。別にいいけど。」
田島「よしゃ!じゃぁコッチ来てぇ!とりあえず紹介すんから!」
あんまり知らない人とはなしたくないんだけどなぁ…。田島も意外と侮れないか…。ブラックリスト行き決定だな。
そんな事を考えながら、歩いて行くと、私を見た、何人もの少年が誰だ、誰だと近寄ってきた…。あぁ、息しずれぇ…。
田島「コイツは、倉山 真心!人数たんねぇから、野球入ってくれるんだぁ!真心は、野球経験者らしいぜ!」
阿部「俺は、阿部 隆也。キャッチャーしてんだ…。君は、ここら辺の子?」
「ちがう。和歌山県から引っ越してきた。」
阿部「和歌山県???」
阿部とか言う奴は、私の顔を見て考え込み始めた。コイツは頭脳派キャッチャーだな。皮作りでは、油断すると一皮めくれそうだな…要注意っと。
その曇った表情をみて、水谷という茶髪の子が、口を開けた。
水谷「和歌山県ってそれまた遠い所から…。そんなに遠いのが不思議だったの?阿部?」
水谷が阿部の顔を覗き込む。その後、泉といういかにもオーラからも感じ取れる、俺様って感じの子が水谷を罵倒した。
泉「黙れ。クソレ。」
阿部「…………あっ―――――!!!!!」
阿部が、光のごとく私に近づき、肩をガシッと掴みに来た。な、なんなんだぁ!
阿部「もしかして!あの、倉山 真心なのか?君、何処の高校だった?」
「え…………桃中高校。」
阿部「ももなかぁ―――――――!?」
どうやら、阿部は、私の正体に気がついたみたいだ。別に、知られたからといって、たいした、事ではない…。驚いた阿部にあっけをとられていた皆だが、花井という、いかにも主将って貫禄のある子が私の正体について口を開いた。
花井「コイツ、倉山 真心は、天才ピッチャーでその実力は、三橋と同じか少し上ぐらいなんだ。その実力が認められ、男子野球部にまじって練習をし、試合でも男子を差し置き常に1だったと言われている。」
三橋「す、すごい!」
でも、花井は三橋とと言った。
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