22人が本棚に入れています
本棚に追加
学校に着き
屋上に向かう
「おはよ~」
「…………」
「っ独りかよ…」
屋上はシーンとしていて
青い空だけが輝いて見えた
屋上の白い壁に体を下ろしため息をつく
たまに思う
オレはホントに生きてるんだろうか?
神様が操り人形みたいに、オレを操作してるんじゃないかって
でもあんまり深く考えず
気づいたときには忘れてる
バンッ
屋上の窓が突然開いた
少し背の小さい女の子が
泣いていた
横顔しか見えなかったけど、ストレートでさらさらの髪が風に揺れていた
「おいっそこの女」
その時初めてオレの存在に気づいたのか
慌てて涙を拭った
「あっ…」
「泣くなら他で泣いてくれる?ここオレの場所だから」
陽斗は冷たく目を反らした
「ごっごめんなさい…」
と彼女は一礼し屋上を後にした
陽斗には彼女が泣いている理由が気になっていた
言葉とは裏腹に
彼女の泣き顔が
心の中に引っ掛かっていた
最初のコメントを投稿しよう!