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キーンコーンカーンコーン
「ユカ、バイバイ」
「またね!」
校門を通りいつもの帰り道を歩く
空は少し曇りがかっていた
雨がポツポツと降り始めた
「あっ雨だ…」
「ねぇ…そこの嬢ちゃん」
振り替えると黒い学生服で強面の男が立っていた
「ねぇ一緒に遊ばない?」
雨がどんどん激しくなって
髪が濡れて少し寒くなる
「えっ…」
頭が混乱して何も考えないられない
その時、強く腕を掴まれて引っ張られる
「ヤメッやめてっ…」
必死でひき止める
ふと頭の中で過る
もうダメかもしれない…
今日最低な日だ…
「何やってんだよ!」
突然怒号が飛び交う
「えっ何?」
雨の中の視界から、ブレザーを着た男が見えた
激しく殴り叩き
その鈍い音が響きわたる
脱力したユカは濡れたアスファルトの上にしゃがみこむ
「おいっいくぞ、」
学生服の男が慌てて逃げる
「大丈夫か?」
「う、うん…」
ユカが顔を見上げると
彼の顔がビックリしたように固まった
「お、お前…」
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