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「お前、朝の…」
前髪から伝う滴が、顔を濡らし、
彼の顔が冷めて見える
端正な顔立ちで、クールな感じの面持ちだ
ユカはすっと立ち、びしょ濡れの制服姿で、
「あの…助けてくれてありがとうございました」
「お前…朝泣いてたやつだろ?」
「あっはい…。」
「オレ、お前助けた訳じゃないから…、ただあーゆーの嫌いだけ、誤解しないで」
そう言うと傘もささずに、歩き出した
チャリン~
金属の音がした
雨が打ち付けるアスファルトを見てみると、ピック(ギターの弦を弾く物)のついたネックレスがあった
ユカはそばまで行き不思議そうに手にとった
「ん?何?」
裏返してみるとローマ字で
HARUTO
と書いてあった
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