こい

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どうして 私を見てくれないの? 私が雑草だから? あなたは、太陽からの愛を求めて、上をむくばかり。私は、こんなに あなたを愛してるのに… ひまわり畑の雑草は毎日 そう言って泣いていた。 ある日、ひまわりが雑草に話しかけてきた。僕は、君の事に気がつかなかったんだ。ごめんね… 雑草は、嬉しかった。いつか願えば、思いは伝わるんだって… それでも、いつになっても ひまわりは、私を見つめてくれない。雑草は、ひまわりに叫んだの。あなたの気持ちが分からない。私が好きなら、私を見てよ。私だけのために笑ってよ。そして また泣いた。 次の朝 雑草のそばに ひまわりがいた。雑草は喜んだ。ありがとう。私だけのあなたになってくれたのね。 だけど… ひまわりは もう二度と雑草に 愛の言葉を囁いてくれる事は なくなった。 雑草が、怒っても 泣いても 叫んでも… それから、毎日うなだれたままのひまわりにあやまり続けた。今ならわかる。心がつながっていれば、それだけでいい。もし、再びひまわりに会えた時、たとえひまわりが、自分を愛してくれなくても ひまわりの幸せが私の幸せと感じる事ができるって。
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