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黒い糸
止まない雨
意思すら感じる
風は強く
髪をひどく乱す
閑散としたみちは
僕以外の人間を
殺したような侘びしさを出す
ふと黒猫が駆け抜けた
商店街は生気を失い
扉が全て閉まっていた
僕が白くなった気がした
刻は黄昏、
ふと家の扉の前
雨に冷やされ
風に煽られ
孤独に追われ
夢の扉へ逃避
僕はいつもの扉をノックする
いつ来ても歓迎されてる
ふと、
ビルの屋上
雫は頻る
流は駆ける
夢の中
変わらない風景
何故か
途方も無い孤独が降る
また扉
思い出のような
いつもの孤独
扉
過去を捲る
立ち遭った全て
また孤独
扉
公園のベンチ
暴威の雨
滾りの風
聞こえぬ怒号
黒猫の居場所
僕が世界に浸るような
雨を太陽に注ぐような
風を大海に眠らすような
不思議な感触
まっ白い僕は明日
誰かに繋がってる気がした
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