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きみへの忘れ物
悲しいだれかが
空を黒に染めたがる
優しいだれかが
それを青に留めたがる
ぼくは笑った
きみは空をみあげて
一番星を探す
緋色の悪魔が
ひょっこり顔をだす
名前のない
幾光年の奇跡たちが
ぼくときみを見てる
悲しいだれかが
えくぼをつくる
優しいだれかが
なみだをながす
長針はゆっくりと回り出す
だれかがだれかをおもう
きみを空に閉じこめたい
きっともっと
きれいでうつくしい
夕闇に包まれる風に
包まれるきみは
なにをおもうかな
緋色の悪魔はわらってる
だれかもきっとわらってる
ぼくはわかった気がする
ぼくはきっと
空よりもきみよりも
きみの心に恋してる
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