たゆたう浮世

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たゆたう浮世

無窮の空 それを包む宇宙 ぼくはそれを喰らい尽くす ひび割れた儚い存在 蒼の錆びた鼓動 ぼくのすべて 揺れる風に耳を傾け 駆ける瞬を両手に掴む たゆたう心は空を映し 揺らめく浮世はぼくを映し 流れる星を追いかけ 月のゆりかごに眠る 矛盾はたゆたう 牙を以て咎を以て闇を以て 黒い太陽は光を吸う たゆたう浮世にぼくは ありったけの闇で 太陽をつくりだす 禍々しく歪み 乱反射する太陽を 人として喰らい尽くす 闇として喰らい尽くす 愛として喰らい尽くす たゆたうぼくは愛を求め 禍つ空を砕き 君を探しに行く たゆたう浮世へ
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