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「そん時はそん時だろ」
何を根拠に綾鷹はこんなにも平滑(へいかつ)としていられるのか……とも、思ったが見つめあった瞳に吸い寄せられて理解した。
「オレたちはオレたちの世界を生きていくだけだ」
そうだ。人を低くみるより、対等に接っしようとする今の自分達の方がずっと人を知っている。
「そうだね」
次、一人で歌ってよ!と誘うみんなの屈託の無い笑顔は、ジョークの矮小な笑顔よりずっと心を大きく包んでくる。
「オレたちはこの世界で生きるて、最高に幸せな決断したんだ」
ここから、少年と少女の心の物語は始まる。
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