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あれから約1週間がたった。
オレはあれから一度も保健室に行っていない。
あんなとこもう二度と行きたくないと思っていたのに…
とうとうこの日が来た。
以前保健室に通いつめていた頃、
サボるついでにクラスの保健委員になった。
そして今日、今まで仕事を避けてきたため
一人で仕事をさせられる羽目に…
ガラ…
久しぶりに保健室のドアをあける、
保健室は以前とどこも変わってない。
そして…
ミヤミがいつも通り珈琲をいれていた。
「おや、どちらさまで?」
ミヤミはオレの顔を見るなりわざとらしく微笑みそう言った。
「ちょっと来なかったくらいで人の顔忘れてんじゃねぇ!!」
オレがそう怒鳴るとミヤミは懐かしそうに笑った。
オレもミヤミにつられて一緒になって笑った。
「さすがの僕も傷つきましたよ、朝比奈の全てに対する無視。」
ギクッ…
「休み時間に話しかけても無視、
職員室にいたからコピーを頼もうとしても無視、無視無視無視無視無視無視無視無視無視無視無視無視無視無視無視無視。
あげくの果てには授業中に当てても無視。」
ミヤミはそう言いながらいつも以上に角砂糖を珈琲の中にドサドサと入れていく。
そしてまたわざとらしくため息をつき、オレを見つめた。
「すんませんでした。」
オレはミヤミに入れてもらった珈琲をすすりながら謝った。
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