先生とオレ

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「…っ‥はぁ…はぁ…」 約10分暴言を吐きまくり ミヤミを投げ飛ばしてみたものの、 ミヤミは静かに寝息をたてまだすやすやと眠っていた。 こうなりゃ奥の手を使うしかないな。 「あーもうっ ……角砂糖………」 角砂糖と呟くとミヤミの体がピクリと揺れた。 ちなみにオレは角砂糖を食べてない。 「角砂糖…おいしいなあ ミヤミが起きる前に全部食べておこ。」 バサアッ 布団が中に舞った。 ついでにホコリも。 ミヤミを見ると 「角砂糖…食べたんですか…?」 と言いながら こちらにジリジリと近寄って来ていた。 「あぁ食ってねぇよ。 テメー以外に誰が角砂糖をそのまま食うんだよ。」 オレはミヤミにそう告げると角砂糖を1つミヤミの口に投げつけた。 ミヤミはうまく口でキャッチし、 もぐもぐと口を動かした。 そしてオレの向かいに座ると いつものミヤミに戻った。 「そう言えば維斗くんとどうなりました?」 ミヤミはココアをいれながら それとなく聞いてきた。 「なんもねぇよ。」 そう言うとミヤミの顔が少し綻んだ気がした。 「そうですか」 だが見間違いだったのかミヤミはいつも通りだった。 そして、ココアをオレの前に置くと 「熱いですよ。」 と笑った。 .
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