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本社の玄関前に、派手なオレンジ色の髪でオールバックの男が立っている。 ‥‥奴がバズーだ。 バズーはこちらを向くと目を見開いた。と、同時に横にスライドしてバイクのブレーキを引いて止めた。キキッという音と土煙がバズーを襲う。 「おまっ‥‥スピード違反だろ」 「だからなんだってんだ?いつものことだろ」 そう言いながらバイクを玄関横の駐輪所に停め、エンジンを切る。と、同じくらいに後方からため息が盛大に吐かれた。 「ま、お前なら大丈夫だろうけどな。なんたってお前は――――」 「さっさと行くぞ」 バズーを置いて本社の中へ入っていく。 「あ、おいっ!」
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