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「ローズは何故魔物を退治してるんですか?」
森から出て暫く歩いた時にアイルが言った
「…村の奴らに助けてもらったからただの恩返しだ」
素っ気なくローズは言うもアイルにはローズが子供には優しいとわかった
それはローズとテクトが手を繋いでいるからだろう
アイルはそれを微笑ましそうに見ていると村人達が村の門の前に立っていた
「…なんだ」
ローズは村人達を群がる虫のような目をするように見ると村人の一人がアイルを指差した
「ローズ!そいつは村から精霊様を奪いに来た輩だ!」
その言葉を聞いたアイルはポカンと口を開け瞬きした
するとローズが口を小さく開いた
「コイツは私が貰い受ける」
「だが…ッ」
「この村の討伐は全て私に任されている
殺すか殺さないかは私が決める事だ、外野が口を挟むな」
ギロリと殺気の篭った目で村人達を睨むと村人達はクソッ…と言いぞろぞろと村の中に帰っていった
「…あの、ローズ……」
「別に私はお前を助けたんじゃない」
ローズの言葉にアイルはキョトンとして
・・・・・・・・・・・
「…ただ、村人がお前を殺せるのか心配でな」
クスリとローズは独特の笑い方をするとアイルの顎を掴み
「お前は身の内側にどんな力を隠しているかわからん」
そういうとアイルの顎から手を離しテクトの手を握り村の門の中に入るとアイルは走って村の門に入った
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