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今まで何不自由無く生きてきた。金も学校も女も、翔眞が困ることはなかった。
父親は大企業の管理職、母親もキャリアウーマンとして忙しく働いている。その為家庭は裕福だ。
今はアパートを借りて一人暮らし。親からは学費だけで、仕送りは貰っていない。それなりにバイトをして、たまに男に飢えた女の相手をしてやれば金は充分に集まった。両親は翔眞が幼い頃から仕事一筋で、親子の関係性は薄い。今では連絡すら取っていない。
翔眞は今の生活に飽き飽きしていた。面白味がない。学校も、金も、女も、翔眞にとっては暇潰しでしかない。
翔眞はアパートに着き、部屋に入った。コートを描け、ソファーに座り込むとふーっと長い息を吐き出した。
ここから翔眞の、いや、全国民の人生が大きく狂い出す。
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