母が倒れた時期

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僕が駆けつけた時点で糞尿まみれで悪臭を放ち、意識が混濁の状態だった母を見て、家の固定電話で救急車を呼ぼうとするのですが…佖父が、受話器受けに手を置いて、それをさえぎります。 なぜ、救急車を呼んではいけない? …父の言い分は、こうでした。 『本人は元気そうにしてるし、こんな事で救急車なんか呼んだら、救急車料金が高くつく』 ニコニコしながら、そう話す父。 …意味が分からない😱巐 父は、この状況を全く理解してませんでした😱 しかも『救急車料金』って何だ?聞いたことないぞ〓 要するに父が僕を呼んだ理由は“母が臭くてかなわん。部屋の中も汚れるし、何とかしてくれ”という事でした。 僕も気が動転してたせいもあってか、救急車を呼ぶのをあきらめ、自分の車に母を乗せて、日大板橋病院に向かいました。 しかも救急ではなく、一般の外来で🏥 やはり大病院の例に漏れず、しかも当時の日大板橋病院はオンライン化も電子カルテも導入してなかったので、3時間くらい待たされたでしょうか? やっと神経内科の診察室からお呼びがかかり、母を見たドクターは大あわてで看護師さんたちを呼び 「CT、至急だ!」 ストレッチャーに乗せられた母はCT室から集中治療室やら連れ回され、それはもう、バタバタと大騒ぎでした〓 酸素マスクやら点滴やら心電図の端子やらゴチャゴチャと取り付けられ、とりあえず深刻な事態を回避したことを確認したドクターが言いました🏥 「たまたま一命を取りとめたからいいようなものの、どうしてこうなるまで放置したんですか?どうして救急車じゃなくて一般外来なんですか?」 それでも状況が理解できない父は、ただキョトンとするばかり😣 母が倒れてからの1週間、父は『家庭の医学』という本で調べて、母が脳梗塞であることを知ってました。 …なのに、まるで風邪でもひいて、たまたま熱が出たんだろう程度の認識しかなかったようで😱 “本当に人間が死ぬほどの深刻な病気など存在しない”くらいの自覚しかなかったようでした😱 もちろん父がドクターから長い説教くらったのは、言うまでもありません〓 …いや~、父に従ってしまった僕も悪いけど、無知とは、本当に恐ろしい😱 帰りの車の中で、父がニコニコしながら 「脳梗塞って死ぬ病気だったんだな😃知らなかったよ😃」 と言ったのは、鮮明に覚えてます😱
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