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「おい、決闘(デュエル)しろよ」
「……は?」
紅魔館の一室、それは俺に与えられた部屋。始まりは目の前の少女の一言。
黒のドレス、白のエプロンドレスを身に纏い、大きく先端の尖った魔女の様な帽子を被る。
その下には金髪の髪が見え箒を片手に持つ少女――黒白の魔法使い、霧雨魔理沙がそんな事を言う。
「なんだよ友、ノリが悪いな」
「いや、いきなり過ぎてな……しかしデュエルって」
「デュエルじゃない、決闘だぜ!」
発音の違いなのだろうが何故か怒られた。
やれやれだぜ、と魔理沙が呟くと何処からかカードの束を取り出す。
「それって……見覚えがあるな」
「なんだ?知ってるのか」
「元は外の世界のだろ。勿論知ってるしやった事もある」
目の前の束は俺が向こうの世界で何度も見てきた遊戯王のカード。
しかしそれが何故此処に?
「それなら話は早い、友もやろうぜ。幻想郷でやってないのは友だけだ」
「え、そんなブームなのか?」
そういえば最近レミリアの姿を見ていない。咲夜さんに聞けば何かに熱中して部屋から中々出てこないとか言ってたがまさかカードゲームだったとか。
「って事でだ、友も何かしらデッキを作って始めようぜ!ルールは知ってるよな?」
「拒否権なんてやっぱ無いわな……んじゃ、まずはルールからおさらいしますかねぇ」
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