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「まず用意するのは四十から六十枚までのデッキ、後はサイコロとコインが必要なくらいだな」
準備万端と、魔理沙は自分の帽子の中から順番にデッキ、サイコロ、コインを取り出していく。
あの帽子の中は猫型ロボットのポケットの様な物なのだろうか?
「次に勝利条件としては大まかに三つ、相手のライフポイントをゼロに、相手のデッキが切れる、最後はエクゾやヴィジャ板とかの特殊勝利だな」
「あぁ、その辺は覚えてる」
「んじゃ駆け足で進んで行くぜ。流石に全部を細々と教えるのは疲れるしな。だから後はルールブックでも読んでくれ」
こいつ、最後は物凄い端折りやがった。駆け足どころかワープの勢いだぞ。
「……端折りすぎだろ」
「まぁ習うより慣れろだ。私のカードを貸してやるからそれで自分のデッキを作ってみたらいいぜ」
何処からか膨れ上がった風呂敷を持ち出してくると大量のカードが机の上に散乱した。待て、これだけの荷物を今何処から出した。
「うわ、どっから沸いてきたんだよこのカード……」
「乙女の秘密だぜ、それじゃいいデッキを作るのを期待しておくぜ」
ウインク一つ残すと魔理沙はこの部屋を後にする。残された俺はカードの山を見つめ、やれやれと呟けばデッキ創作を始める。
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