48人が本棚に入れています
本棚に追加
「こちらであります」
「ご苦労」
潜水艇特有の強固な扉を開く。
試験中隊第03小隊
我々が試験する試作兵器がこの
機動歩兵X-03“エッジ”だ。
その内の一機に乗り込む。
「燃料電池電圧よし、油圧装置よし、エンジン好調。テストプログラム開始」
テストプログラムは簡単な模擬戦闘プログラム。基地で何度もシュミレーターに乗っているので、ただ操縦桿の慣らしに過ぎない。
「ん、硬いな。それに少し遅い。」
いや、ただ単にAIが未開発なだけか。
帰ったらシュミレーターのAIデータを入れないとな…
ファンファンと警報が鳴る。
計器に異常は無い。
「…外か?」
電源を落とさずスタンバイ状態で機体から離れる。
狭い連絡通路を走る。
「…どうしました?」
艦長は落ち着いている
「イージス鑑“黄昏”と“暁”、“曙”がミサイルを捉えたようです。今衛星が確認していますが。進水式に…」
「ゴタゴタは願ってもないこと。我々はより安全に航行出来ます。」
「はっはっは。違いない。全速前進!」
せめて南部連隊の地上基地まで行かなくては。
「ほーこーく、ミサイルはN。我が国の経済水域内にて暁、曙が排除しました。被爆被害は不明。」
「ほーこーく、北粟菜は1200をもって大和、粟菜に軍事侵攻を開始。」
何やらあわただしくなってきた。
「ケケ島を占領していた粟菜軍が北粟菜に合流。」
「今さら侵略戦争とは質が悪い。勝ち目が有ると思っているのか。」
「必死何でしょう。制裁はかれこれ5年目になります。万古や粟菜からの非合法な援助のみでは耐えられますまい。」
「ほーこーく、ミサイルは分裂に失敗。爆発が小規模だったため汚染は微小。」
ミサイルだけで海戦はなさそうだ。
まあイージス三艘と護衛艦がいれば問題ないだろう。
最初のコメントを投稿しよう!