登校

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「はぁ……」 「どうしたの? ため息なんかついて」  俺が一つため息をつくと、一緒に登校している幼なじみの香織が心配そうに声をかけてきた。 「あ? なんでもねえよ」 「なにが『なんでもねえ』よ。あんたがそういう顔してるときは、絶対何か考え込んでるんだから!  この香織ちゃんに話してみなさい」  そんなことを、特に無い胸を張ながら言う。  はぁ……、こいつは一度聞き始めると、昔から聞き出すまでしつこいんだよな。
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