第二十九話

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同時刻 土方は集まっていた全員をさがらせ 一人広間に腰を下ろしていた 「山崎君 乞食になって、斎藤からの報告を 受け取ってくれ」 眉間に皺を寄せ 腕を組みながら 誰もいない空間へと話しかける すると 「御意」 何処からか 声が聞こえてきた 声の主の姿は見えない 土方はその言葉を聞いて 開いていた目を硬く閉じた 「もういいぞ。市村 入って来い」 今度は襖の向こうの人影へと話しかけた
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