第三十話

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そしてその夜 予定通り伊東が暗殺され 後に油小路事件と呼ばれる戦いが始まった 数が勝る新撰組は優位にたった そんな中 新撰組と対峙する藤堂の姿が そこにはあった 「平助!!!」 彼の姿を見つけた悠輝は すぐに傍まで駆け寄る その隣には 永倉・原田の姿もあった 「近藤さんからの言伝だ 逃げろ、平助」 「近藤さんが?」 予想もしなかったのだろう 藤堂は原田の言葉に 驚いた表情を見せた 「平助。お願い逃げて!!」 「逃げろ平助」 「頼む、平助、生きてくれ」 三人が各々に言葉を発する そんな彼らの言葉に 藤堂の目からは涙がこぼれた
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