第三十一話

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第三十一話

それから、どれだけ経っただろうか 御陵衛士の残党に近藤が撃たれた 年が明け 後に鳥羽・伏見の戦いと呼ばれる戦が始まり 井上が死に、山崎が死に 多くの人が 傷つき死んでいった 沖田は病気が悪化し 離隊を余儀なくされた 「悠輝…本当に総司についていくのか? 「えぇ」 斎藤の問いに 悠輝は迷いもなく答える 「私は、ずっとあの方を支えて生きたいんです だから、貴方の想いには答えられません」 きっぱりと言い放つ すると斎藤は微笑し 「わかった…」 そう一言だけ言った 「好きになってくださって 有難うございました それでは、またいつか…」 深々と頭を下げ 悠輝はその場を後にした
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