571人が本棚に入れています
本棚に追加
/223ページ
新撰組を離れた二人は
千駄ヶ谷の植木屋平五郎宅で
平穏な日々を送っていた
かといって彼の病状がよくなったわけでなく
寧ろ、悪くなったといった方がいいのかもしれない
悠輝だって、何度も医者から離れるように言われたが
その度に首を横に振った、
約束したから、ずっと傍にいると
あの日…斉藤の手を振り払った時から
決めていたから
「おはようございます。総司さん」
「おはよう」
「今日はいいお天気ですよ
ほら」
襖を開けて彼の方へと振り返った
外を見ると抜けるような青空が広がっている
総司は「そうだね」と優しく微笑みゆっくりと体を起こす
悠輝はすぐに彼のもとへと駆け寄りその体を支えた
最初のコメントを投稿しよう!