第三十一話

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総司と共に新撰組を離れて早四ヶ月 二人は結婚し穏やかな日々を送っていた 結婚したといっても 二人だけでそう決めただけで 将来家系図に悠輝の名がのることはない 形だけの夫婦 それでも構わなかった 『今』幸せなら それで、いいと思った 「皆。今頃どうしてるんだろう」 「大丈夫、皆きっと元気にしていますよ」 だって、あの新撰組ですもん 総司の問いに、悠輝は何処か、自嘲のまじる微笑みを見せた。 それから、そっと彼の肩に羽織をかけてやる。 実際のところ 新撰組は、大丈夫などではなかった 近藤が斬首となった知らせがつい先日届いた もうすぐ、新撰組は…旧幕府軍は負けてしまうだろう でも、悠輝は決して総司にそれを伝えなかった 伝えてしまったら、彼が消えてしまいそうだから 「コホ…ゲホゲホゴホッ」
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