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「油小路の事件の後
僕は何回か悠姫に会いに行ったんだけど
でも、会えなかった
いつもね、沖田がそれを阻止してたんだ」
「え?」
「それで…いつだったかな
そうそう、御陵衛士の残党が新撰組の局長を撃ったとき
なにを勘違いしたのか知らないけど、沖田は僕のもとにやってきた」
戦うため?
近藤さんの仇をとる為?
「違うよ」
顔に出ていたのか
心の中でしていた問いの答えを烈は首を横に振って否定した
「沖田はね、僕に一通の手紙を預けにきたんだ
自分はもう長く生きられない
だから、もし自分が死んで、悠姫を独りにしてしまったら
迎えに来てほしい。って言ってね」
そう言って烈は懐から
一通の手紙を差し出した
それを受け取り
ゆっくりと開ける
そこには
懐かしい彼の字でこう綴られていた
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