雪のち雫

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寒い寒い冬の夜 薄茶色にくすんだ小さな部屋で 膝を抱えて 誰にも気付かれないように 声を殺した もう少し もう少しで 静かな雪が 雨に変わるから そしたら声を上げて泣けるから 本当は気付いて欲しいけど 誰にも気付かれなくていい 同情は 虚しいだけだから 薄茶色にくすんだ小さな部屋には 嗅ぎ慣れた セブンスター 壁に開いた真っ白な空間は 思い出を貼っていた証拠 ぁなたが此処に居た事実 それはすごく曖昧で 考えれば考える程 辛くて 苦しくなるだけ 忘れよぅとしても無駄みたぃ… 頬を伝う涙が事実を 鮮明に蘇らせてしまうから ほらもう少し もう少しで 静かな雪が 雨に変わるから そしたら声を上げて泣けるから 本当は気付いて欲しいけど 誰にも気付かれなくていい 同情は 虚しいだけだから
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