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俺も後を追ってリビングへ行く ドアを開ければほのかに珈琲の香り 「亮も飲む?」 「おん、ありがとう」 きみくんから珈琲をもらい 二人で真っ白なソファーに座る 朝日が当たって気持ち良い 「今日で一年やんな」 前をまっすぐ見つめながらきみくんが呟いた 「おん…」 今日はあの人がいきなり俺の前から去ってった日 …そして きみくんと一緒に住み始めた日 きみくんはどっちの事を言ってるんやろ 「亮…離れへんでな……」 ぎゅ、と抱きつき俺の耳元で言う 普段こんなことを言わないきみくん あの人の事の方を思ってたんかな 「大丈夫…きみくん…」 きみくんに安心してもらうために 俺もぎゅっと抱き締めた あの日は反対やったんにね 俺がきみくんに安心を求めて きみくんが俺に安心くれた… 、
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