雨の章

11/15
前へ
/253ページ
次へ
  「駄目だ!!わかるわけないっ!!」   いい加減、馬鹿らしくなってきた頃   「畠山さん、あなたなら聞こえるはずです。言いましたよね?無心になると。」   いきなり目の前に現れたソーリスは、こう言い放った。     「無理だよ!!……何か他にヒントはないのか!?…いやそれより、こんな馬鹿みたいなこと…!」   ソーリス少し考えてから、口を開いた。   「…あなたが雨を好きだと思いながら、接してあげて下さい。一番安心する時間をくれた、この雨音に…。」   そう言うとまた、部屋に入りカギをかけた。     「く…っ、やっぱり意地でも入れないつもりだな…。無心…、好きな時間だって?」   とりあえず何も考えずにやってみるか。     「…………。」  
/253ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加