雨の章

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  「どうやって対話するのか教えてくれないと…。というよりやらなきゃ駄目!?」     「はい、やらなくてはいけません。…大丈夫です、無心で雨に触れて下さい。おのずと聞こえてくるはずです。」   おのずとって…。どうすれば…。大体雨音なんて生まれてから、腐るほど聞いてきたのに今更…。     「じゃ、私は部屋で待ってますから。話せたら戻ってきて下さいね。」   部屋から追い出され、しまいにはカギをかけられた。     「えっ!?ちょっと!!カギまでかけることはないよね!?おーい!!」   「成功するまで開けませんよー。」   はぁ!?…ちくしょう、カギは置きっぱなしだし…。あの人見た目に似合わずやること酷いな…。  
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