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今日は土曜日。
ファッキンでキャラメルフロートを食べながら待っている、私。
18時でしょ、何分待たせる気。
時計は
18:05
と示している。
あっ、来た来た。
「ごめん、待った?」
「全然、ごめんね、急がしちゃった見たいで。」
店からでて、ここから5分位のミニシアターへ歩く。
岸本とは、そのミニシアターで二月前位に知り合った。
いっつも一人で来てる見たいで、たまたま他の男と来てる時に二、三回、目にした。
あんな感じの男だったら、軽く捕まるかも♪って、一人で来て話かけたのがきっかけ。
でも、かなりのシャイボでいまだアドレスすら聞いて来ないって…。
でも、結構良いバイトしてる見たいだし、ご飯とかも奢ってくれるし。
「いや、バイトで先輩が帰してくれなくて。」
「岸本くんもちゃんと言わなきゃ、優しすぎだよ。」
「そうかな?」
「そうだよ~。でぇ、今日は『バニラスカイ』だっけ?見たことあるの?」
「あれ?瓜畑さんは無いんだっけ?」
「惠って呼んでよ。瓜畑って嫌いなの。」
「あっ、ごめん。」
「うん、見た事無いんだよね。誰でてるの?」
「トム・クルーズとかキャメロン・ディアスとか。」
「まぁ、岸本君がオススメって事は面白いんだよね?」
「うん、ラストは良いと思うよ。」
「楽しみだね。」
「それと、前にも言ったけど惠さんってキャメロン・ディアスに雰囲気似てるとか言われない。」
「えっ、前にも言ったけ?」
だれと間違えてんだよ。
「あっ、あれ?言わなかったっけ?」
「それに、全然似て無いよぉ」
「目元とか似てると思うけどなぁ。」
「そろそろ映画始まるよ。速くいこっ。」
ふたりで小走りしながらミニシアターへ向かうと、
『ミステリー・サスペンス名作特集』
とデカく書いた看板が見えてきた。
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