第一話【悪霊が棲む家】

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「入るぞ」 光鬼は黄色テープが貼られている家のドアに、手をかけた。 「待て、まだ夕方だ。暗くなってから入ろう」 真は冷静に判断して、言った。 「分かったよ。じゃあ、聞き込もう」 ちょうど、老人が歩いていた。 真は老人に声を掛け、殺害された家族について聞く。 「あ~、井上夫婦じゃろ。至って普通じゃよ」 老人はウンウンと頷きながら言った。 「誰かに恨まれてませんでしたか?」 今度は光鬼が聞いた。いつもとは違う、敬語で。 「い~や、知らん。ただ、あの家は曰く付きの家でな」 老人は黄色テープが貼られている家を見つめながら、言った。
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